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食品輸出商社ランキングを探す前に。食品商社との違いと、海外展開を任せる相手の見極め方

日本国内の食品市場が成熟していくなかで、海外への販路拡大に活路を見出す食品メーカー様が年々増えています。

そんなときに頼りになるのが、食品輸出商社の存在です。

ただ、いざ調べてみると「食品商社ランキング」と「食品輸出商社」の情報が入り混じっていて、自社に合うパートナーを見つけにくいと感じる方も多いのではないでしょうか。

この記事では、日本の食品輸出商社の全体像と、ランキングや知名度だけでは見えてこない選び方のポイントを、海外の催事や展示会の現場でメーカー様と並走してきた東西食品の視点でお伝えします。

そもそも「食品輸出商社」とは。食品商社との違いを整理

海外展開のパートナーを探すとき、まずつまずきやすいのが言葉の整理です。

「食品商社」と「食品輸出商社」は似ているようで、実は役割が異なります。

ここを最初にはっきりさせておきましょう。

食品商社(食品卸)と食品輸出商社の役割の違い

一般に「食品商社」と呼ばれる企業の多くは、国内のメーカーから商品を仕入れ、国内のスーパーや外食企業へ卸すことを主な仕事にしています。

いわゆる食品卸の領域です。

一方で「食品輸出商社」は、日本のメーカーから仕入れた商品を、海外の小売店や百貨店、現地の卸へと販売します。

通関の手続きや現地の販路づくりまで担うのが特徴です。

つまり、同じ商社でも主戦場が国内なのか海外なのかで、得意とする領域が大きく変わってきます。

海外に商品を出したいのであれば、輸出の機能を持つ商社を選ぶ必要があるということです。

総合商社・専門商社・中小輸出商社という3つの層

食品の輸出に関わる商社は、大きく3つの層に分けて考えると整理しやすくなります。

ひとつめは、幅広い商材を扱う総合商社や大手の専門商社です。

規模が大きく、世界各地に拠点を持っています。

ふたつめは、食品や特定の地域に強みを持つ中堅の専門商社です。

みっつめは、特定の国や商材に特化した中小の輸出商社です。

規模は小さくても、現地に深く入り込んだネットワークを持っていることが少なくありません。

どの層が自社に合うかは、扱う商品や目指す市場によって変わってきます。

ジェトロの「輸出協力企業リスト」という公的な選択肢

輸出商社を探す方法は、検索だけではありません。

ジェトロ(日本貿易振興機構)は、農林水産物や食品の輸出を行う商社や貿易会社を集めた「輸出協力企業リスト」を公開しています。

これは一定の基準を設けて公募で集められたもので、輸出に不慣れな事業者を支える目的で整理されています。

民間のランキングとは違う、公的な情報源として知っておくと選択肢が広がります。

売上規模で見る、日本の主要食品商社ランキング

ここでは、検索でよく求められる売上規模のランキングを見ていきます。

ただし、ひとつだけ先にお伝えしておきたいことがあります。

「食品輸出商社」だけに絞った公式のランキングは、実は存在しません。

一般に公開されているのは、国内卸を中心とした食品商社全体の売上ランキングです。

そのため、ここで紹介する数字は、あくまで業界の規模感をつかむための参考としてご覧ください。

売上高で見る食品商社の上位企業

食品卸の市場規模は、近年で100兆円を超える水準まで拡大しています。

売上高で上位に並ぶのは、日本アクセス、三菱食品、国分グループ本社、加藤産業といった企業です。

かつては三菱食品が長く首位を保っていましたが、近年は日本アクセスが売上高でトップに立っています。

いずれも数千億円から兆単位の売上を持つ大手で、国内の食品流通を支える存在です。

ただし、これらの企業の本業はあくまで国内の卸売である点には注意が必要です。

海外輸出に強みを持つ専門商社

上位の食品商社のなかにも、海外事業に力を入れている企業はあります。

たとえば西本Wismettacホールディングスは、世界各地に多数の拠点を持ち、日本食を海外へ届けることを主力事業のひとつにしています。

創業のころから「日本の食を世界へ」という理念を掲げてきた歴史のある企業です。

このように、売上ランキングの上位にいる企業のなかにも、輸出に強い会社とそうでない会社が混在しています。

ランキングの順位だけを見るのではなく、その企業が海外でどんな実績を持っているかを確かめることが大切です。

中小規模の食品輸出商社という存在

ランキングに名前が載るのは、どうしても規模の大きな企業が中心になります。

しかし、実際の輸出の現場では、中小規模の輸出商社が大きな役割を果たしています。

特定の国に特化していたり、特定のジャンルの商品に詳しかったり。

規模は小さくても、現地のバイヤーや百貨店と深いつながりを持つ商社は数多くあります。

海外展開のパートナーを探すうえでは、ランキングの外にも目を向けることが、実は近道になることもあるのです。

食品メーカーが食品輸出商社を選ぶときの5つのポイント

それでは、実際に食品輸出商社を選ぶとき、どこを見ればよいのでしょうか。

売上の大きさや知名度だけでは判断できない、現場目線での5つのポイントをお伝えします。

進出したい国・地域でのネットワーク

まず確かめたいのは、自社が出したい国や地域に、その商社が強いネットワークを持っているかどうかです。

アジアに強い商社もあれば、北米や欧州に強い商社もあります。

いくら大きな商社でも、狙う市場に販路がなければ力を発揮できません。

どの国の、どんな売り場とつながっているか。

ここを最初に確認しておくことが、選定の出発点になります。

自社の取扱品目との相性

商社にはそれぞれ得意な商材があります。

常温の加工食品に強い商社もあれば、冷凍や冷蔵の物流に強い商社もあります。

お菓子や調味料を多く扱ってきた商社であれば、その商品の売り方も熟知しています。

自社の商品ジャンルと商社の得意分野が重なっているかどうかは、成果を大きく左右します。

商流のスピードと支払条件

輸出には、国内の取引にはない手続きや時間がかかります。

発注から納品までの流れがどれくらいのスピードで回るのか。

支払いの条件はどうなっているのか。

こうした実務的な部分は、取引が始まってから「思っていたのと違った」となりやすい箇所です。

契約の前に、商流の流れと条件をていねいに確認しておきたいところです。

催事や展示会の支援体制

海外で商品を知ってもらううえで、百貨店の催事や展示会はとても有効な場です。

商社がこうした場の運営や出展をどこまで支援してくれるかは、見落とされがちですが重要なポイントです。

商品を現地に届けて終わりではなく、売り場づくりや販売の現場まで一緒に動いてくれるか。

そこまで踏み込んで支えてくれる商社は、メーカーにとって心強い存在になります。

担当者との相性とコミュニケーションの取りやすさ

意外に思われるかもしれませんが、最後はやはり人です。

海外展開は、短期で終わるものではなく、長く続いていく取り組みです。

相談したいときに気軽に連絡できるか。

現地の情報をこまめに共有してくれるか。

担当者との相性やコミュニケーションのしやすさは、会社の規模以上に日々の仕事に影響します。

実際に話してみて、信頼して任せられそうかを確かめることをおすすめします。

ランキングだけで選ぶと失敗する3つの理由

ランキングは、業界を知るうえで便利な手がかりです。

しかし、それだけを頼りに商社を選んでしまうと、思わぬずれが生まれることがあります。

その理由を3つお伝えします。

大きい商社ほど取り合いになりやすい

売上の大きな商社には、当然ながら多くのメーカーから依頼が集まります。

そのなかで、規模の小さなメーカーの商品は、どうしても優先順位が後ろになりがちです。

大手と組むこと自体は安心感がありますが、自社の商品にどれだけ力を入れてもらえるかは別の話です。

規模の大きさと、自社への手厚さは、必ずしも一致しません。

商品にとってのベストな売り場と、商社の得意領域は別物

ランキング上位の商社が、自社の商品にとって最適とは限りません。

その商品が本当に輝く売り場は、特定の国の特定のお店かもしれません。

そこに強い商社が、たまたまランキングの上位にいるとは限らないのです。

大切なのは順位ではなく、自社の商品と商社の強みが噛み合っているかどうかです。

ランキングは売上であって、輸出実績ではない

よく見かける食品商社ランキングの多くは、会社全体の売上高をもとにしています。

その売上の大半が国内の卸売によるもの、というケースも少なくありません。

つまり、ランキングが高いことと、海外への輸出に強いことは、別の話なのです。

輸出のパートナーを探すなら、売上順位ではなく、海外での実績そのものを見る必要があります。

食品メーカーが海外販路拡大を成功させるためにできること

最後に、食品輸出商社を選ぶことと合わせて意識したい、海外販路拡大の進め方をお伝えします。

まずは小さく試す。テストマーケティングと展示会出展

海外展開は、最初から大きな取引を目指す必要はありません。

むしろ、まずは小さく試してみることをおすすめします。

百貨店の催事や展示会への出展は、現地のお客様の反応を直接確かめられる貴重な機会です。

そこで得た手応えをもとに、次の一手を考えていく。

この積み重ねが、無理のない海外展開につながります。

海外市場の入口として人気の高い台湾については、別の記事でもくわしくご紹介しています。

商社一社に依存しすぎない

ひとつの商社にすべてを任せきりにすると、その商社の方針や状況に自社が左右されてしまいます。

国や商材によって、相性のよい商社は変わってきます。

状況に応じて複数の選択肢を持っておくことが、海外展開を安定させるうえで役立ちます。

もちろん、まずは信頼できる一社としっかり組むことが第一歩ですが、その先の広がりも頭に置いておきたいところです。

商社と並走するパートナーになる

輸出商社は、商品をただ預ける相手ではありません。

現地の反応や売れ行きを共有し合い、一緒に売り方を考えていく。

そうした並走する関係を築けたとき、海外展開は大きく前に進みます。

商品の背景や想いをていねいに伝え、商社の知見に耳を傾ける。

その双方向のやり取りが、よい結果を生みます。

私たち東西食品も、そうした並走するパートナーのひとつとして、メーカー様の海外展開を支えてきました。

まとめ

食品輸出商社を探すとき、ランキングは便利な出発点になります。

ただ、そこに並ぶのは国内卸を中心とした大手であることが多く、海外への輸出に強い商社とは限りません。

本当に大切なのは、自社が出したい国に強く、自社の商品ジャンルと相性がよく、催事や展示会まで一緒に動いてくれる相手を見つけることです。

ランキング上位の大手だけが選択肢ではなく、中小の輸出商社にも、現地に深く根ざした確かな力があります。

私たち東西食品は、百貨店催事や展示会への出展支援を通じて、食品メーカー様の海外販路拡大を並走しながらお手伝いしてきました。

「まずは話を聞いてみたい」。

そんなご相談だけでも、どうぞお気軽にお問い合わせください。

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