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海外バイヤーとつながるには?日本の食品メーカーが「最初の一歩」を踏み出すための実践ガイド

「海外バイヤーとつながりたい」——日本の食品メーカーから最もよく聞かれる声のひとつです。しかし「どこにバイヤーがいるかわからない」「アポイントの取り方がわからない」「商談しても実績がないと相手にされない」という壁に直面して、前に進めないケースが多いのも現実です。

本記事では、海外バイヤーとの接点の作り方から、商談準備、フォローアップ、そして「実績のない状態からどう信頼を得るか」という核心的な課題まで、実務に即した視点で解説します。

難しく考える必要はありません。まず「バイヤーが誰で、どこにいて、何を見て判断するか」を理解することが、すべての出発点です。

海外バイヤーとは誰か:種類と役割を整理する

一口に「海外バイヤー」といっても、その種類は様々です。自社商品に合うバイヤーの種類を理解することで、アプローチ先と商談の準備が変わります。

バイヤーの種類主な役割商談のポイント代表例(台湾・SG)
百貨店・高級スーパーの仕入れ担当店頭に並べる商品を選定・仕入れるブランド力・パッケージ・客単価が重要新光三越・高島屋SG・Cold Storage
輸入代理店・ディストリビューター日本食品を輸入し、複数の小売・飲食に卸す継続供給の安定性・価格・MOQが重要現地食品専門商社など
EC・越境EC事業者オンラインモールで日本食品を販売商品の独自性・写真・ストーリーが重要Shopee・Lazada等の出店者
飲食店・ホテルの食材仕入れ担当業務用食材・特定食材の調達品質の安定性・規格・衛生証明が重要日系ホテル・飲食チェーン等

台湾では百貨店バイヤーが大きな影響力を持つ市場構造があります。特に新光三越などの主要百貨店バイヤーは、消費者からの信頼が高く、取引が決まれば安定した販路になります。シンガポールは輸入依存度が高く、日本食品への需要が旺盛で、Cold StorageやJason’s Marketplace等の高級スーパーを通じた販路開拓が有効です。

海外バイヤーと出会える場所5選

バイヤーと接点を持つには「相手がいる場所に出向く」ことが基本です。

① 国際食品展示会(FOODEX JAPAN等)

海外バイヤーと出会う最も代表的な場が国際食品展示会です。2026年3月に東京ビッグサイトで開催のFOODEX JAPAN(第51回)は、世界約60ヵ国・地域から3,000社超が出展するアジア最大の食品商談展です。海外バイヤーが積極的に来場するため、台湾・シンガポール向けの接点作りとして最も効率が高い場のひとつです。

② ジェトロ主催のマッチング商談会

ジェトロ(日本貿易振興機構)は農林水産物・食品の輸出商談会を定期的に開催し、海外バイヤーを日本に招聘しています。参加費が低く、通訳サポートが付くケースも多いため、初めての海外商談に適しています。ジェトロのウェブサイトで最新の商談会情報を定期確認することをお勧めします。

③ 現地の百貨店催事・物産展

台湾の新光三越・高島屋やシンガポールの高島屋で開催される日本物産展・催事フェアは、バイヤーと「現地の売り場」で出会える場です。催事で実際に商品を販売することで、現地バイヤーに「売れている現場」を直接見てもらえます。これは展示会の名刺交換には代えられない強力な商談材料です。

④ SNS・越境EC経由でのインバウンドアプローチ

台湾ではInstagram・Facebook・LINE、シンガポールではInstagram・TikTokが日本食品のマーケティングに有効です。現地向けのSNS発信を継続することで、バイヤー側からコンタクトが来るケースもあります。台湾では「KOL(Key Opinion Leader)」と呼ばれるインフルエンサーが消費財分野に強い影響力を持っており、KOLとのコラボが認知度向上からバイヤー開拓につながることもあります。

⑤ 都道府県・農協・商工会議所の海外マッチング支援

地域の自治体・農協・商工会議所が提供する海外バイヤーとのマッチング支援も活用できます。渡航費・通訳費の補助がある場合も多く、地域産品メーカーにとっては最もハードルが低い入口です。

商談準備:バイヤーが「仕入れたい」と思う条件

バイヤーは毎日多くのメーカーと向き合っています。「何を見て判断するか」を理解することが、商談準備の核心です。

バイヤーが最初に見るのは「売れる根拠」

百貨店や量販店のバイヤーは「この商品が現地のお客様に売れるか」という一点で判断します。そのため、商談で最も力を持つのは「実績データ」です。

  • 日本国内での販売実績(受賞歴・メディア掲載・月間販売数)
  • 海外での試売実績(催事・フェアでの販売数・売上金額)
  • 消費者の反応(SNSのコメント・購入動機・リピート率)

特に「海外での実売実績」は、バイヤーの判断を大きく前進させます。「日本で売れている」だけでなく「台湾(シンガポール)の現地消費者にも売れた」というデータがあると、バイヤーが「仕入れてもいい」という判断をしやすくなります。

商談に必要な資料一式

以下の資料は商談前に必ず準備しましょう。現地語(台湾:繁体字中国語、シンガポール:英語)対応が理想です。

資料内容・ポイント
会社概要(1〜2枚)創業年・製造体制・品質管理の特徴・主な取引先を簡潔に。「信頼できるメーカーか」を伝える
商品スペックシート商品名・原材料・内容量・賞味期限・保存方法・原産地・価格帯(FOB/CIF目安)・MOQ(最小発注量)
価格表「価格感がないと話にならない」というバイヤーは多い。概算でいいので用意しておく
販売実績資料日本・海外での販売データ。数字で示せると説得力が格段に上がる
試食サンプルバイヤーが最初に判断するのは「味」。品質を最大限に伝えられる状態で持参

商談後のフォローアップが成約率を決める

名刺交換や商談ができても、その後のフォローをしないと何も生まれません。バイヤーは同時に多くのメーカーと会っているため、72時間以内のフォローが特に重要です。

タイミングアクション
24〜48時間以内御礼メール+商談内容の要約(「○○についてご関心をいただいた点について補足します」)+次のアクション提案(サンプル送付など)
1週間以内サンプル発送(追跡番号を連絡)・追加で必要な資料の送付・価格の詳細を共有
2〜4週間後「ご検討の状況はいかがでしょうか」という進捗確認。催促調にならず、新しい情報(国内受賞・メディア掲載等)を添えると自然
失注した場合「どの点がネックになりましたか」というフィードバックのお願い。次回の改善に直結する貴重な情報源

「実績がない」状態からの最初の一歩は催事出展から

バイヤーとの商談で最もよく聞かれる言葉が「現地での実績はありますか?」です。この問いに答えられるかどうかが、取引の成否を分けます。

有限会社東西食品が手がける台湾・シンガポールの百貨店催事は、消費者への直接販売を通じてその「現地実績」を作れる場です。1回の催事で「台湾・新光三越で◯◯個売れた」というデータが手に入り、それを次のバイヤー商談の武器にできます。20年以上の現地ネットワークで、初めての出展でも安心してご参加いただけます。

【無料相談はこちら】

台湾・シンガポールのバイヤーとの商習慣

同じアジアでも、台湾とシンガポールではバイヤーとのコミュニケーションスタイルや商習慣に違いがあります。

台湾のバイヤーとの商習慣

  • 商売人気質が強く、意思決定が比較的早い傾向。「試してみよう」という積極性がある
  • LINEを通じたコミュニケーションが一般的。商談後はLINEで連絡をとりあうケースが多い
  • KOL(インフルエンサー)を通じた消費者の評判が購買に強い影響を与える。バイヤーもKOL反応を参考にする
  • 百貨店バイヤーは「催事での売れ行き」を重視する。催事実績を持って商談に臨むのが最も効果的

シンガポールのバイヤーとの商習慣

  • 英語でのコミュニケーションが基本。商談資料・ラベル・メールはすべて英語で準備する
  • 食料自給率10%未満の輸入依存国。日本食品への需要が継続的に高い
  • ハラール認証の有無が取り扱いチャネルを左右する。イスラム系スーパー・飲食チェーンとの取引にはハラール認証が事実上必要
  • 高島屋シンガポール・Cold Storage等の高級スーパーは日本食品への親和性が高く、品質重視のバイヤーが多い

まとめ|海外バイヤー開拓は「出会う場所×実績×フォロー」の3つで決まる

海外バイヤーとの取引を始めるために必要なことは、特別なコネクションでも大きな資本でもありません。「バイヤーがいる場所に出向き、売れる根拠を示し、丁寧にフォローする」この3つを実行するだけです。

そして、バイヤーが最も重視する「売れる根拠」を最短で作る方法が、現地の百貨店催事への出展です。一度の催事で「台湾(シンガポール)の消費者に実際に売れた」というデータを手に入れることが、その後のバイヤー交渉を根本から変えます。

「まだ海外実績がない」という状態こそ、催事出展が最も効果を発揮するタイミングです。

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